NPO法人 祖父江のホタルを守る会

「祖父江のホタルはどこにいるのですか?」のお答え

祖父江のホタルはヘイケボタル

この時期、よく「祖父江にホタルがいると聞きましたが、どこにいるのですか?」のお問い合わせがよくあります。

  ※ どこにいるかについての回答は最後に

祖父江のホタルは田んぼのホタル、種類はヘイケボタルです。
里山近くに乱舞する大きいゲンジボタルとはちがい、やや小さなホタル。名古屋城のお堀などに出るヒメボタルともちがいます。
田んぼのホタルは、もともと人里近くにたくさんいた、汚染にも比較的強い種類ですが、残念ながら、今最も激減し自然自生がとても難しい状況にあります。

 

よく新聞やテレビなどの報道で、ヘイケボタルの幼虫をみんなで放流したとか、放流したホタルが出た!と、話題になっています。
しかし、そのホタルは定着し自生することはほとんどありません。

私たちNPO法人祖父江のホタルを守る会が守ろうと、15年以上にわたり毎晩調査してきたのは、自然自生のヘイケボタル。
60年ほど前はこの地方にたくさんおり、田舎では、夜、家の中までも飛び込んできました。
15年ほど前まではまだたくさんいて、祖父江小学校にみなさんに集まっていただき、大々的に鑑賞会をしてきました。
(現在は、その鑑賞会は行っていません)
当時、祖父江町地内に125カ所の生息箇所を確認していましたが、その後激減。
現在では、生存箇所も10カ所程度、しかも、生息数もわずかであり、一生懸命探して見つかるという状況です。

 どうしてこんなにも減ってきているのか?
まず第一には、生息地(田んぼや水路)の水の供給・冬の水の供給の問題です。
田んぼがまるで稲などの生産工場のように便利に改修された結果、冬場に水が涸れてホタルの幼虫などが棲めなくなったこと。これによって、全国の田んぼのホタル(ヘイケボタル)は、人里近くからほぼいなくなりました。
しかし、稲沢市の祖父江町地内には残りました。それには、この地特有の地勢が関わっているようで、冬場に田んぼの水が涸れても周辺に生き残ってきたようです。

ところが、祖父江の地でも2000年頃から激減! 特にこの5~6年は悲しいほどの激減です。
それはなぜか? 第二のポイントになりますが、農薬の問題です。
田植えと同時に、殺虫剤・殺菌剤・除草剤が撒かれます。
これ自体ですでに生息しているホタルの幼虫は、すぐ死ぬわけではなさそうです。
でも、ある種の農薬で、ヤゴがトンボになれずにいることが示すようにホタルにも同じような現象が起こっている可能性があります。
それよりも問題は除草剤でしょう。
「除草剤で幼虫は死なない!」と言われます。それは確かでしょうが、除草剤で藻がなくなります。藻が無くなると、それを食べていたタニシがいなくなります。
ヘイケボタルの幼虫のエサは、タニシです。要するに、食物連鎖が壊れてしまうからです。

さらに怖い除草剤は、田んぼの畦(あぜ)に撒かれる除草剤

これは水田内に撒かれる除草剤の比ではありません。
実際に直接手や口で触れたことがある方なら実感できる怖さだと思います。
そんな畦にホタルの幼虫は上陸してサナギになろうとするのです。
ところが、最近、この除草剤が多用されています。5~6年前に比べてさらにたくさん利用されています。
これが、ホタルの、いやいろいろな生き物の激減の理由です。

私たちは、地域のみなさんや農業者のみなさんにご理解いただくし努力をしながら保存努力・研究を進めています。
わずかな生息場所も把握しています。

お問い合わせいただいた方々には、現状のご理解をいただいた上、生息場所もお知らせしたい気持ちは山々ですが、公開は遠慮させていただいています
残ったわずかなホタルを持ち帰ってしまわれる方があとを立たないからです。
また、幻想的なホタルの乱舞を見たい方の期待には全く添うことができないからです。

自然環境の保全・ホタルなど生態系の保存などについて関心のある方には、私たちの都合のつく限り、よろこんでご案内いたします。
よろしければ、お名前・連絡先をお知らせください
(それ以外は場所の公開は、堅くご辞退しております)

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ホタルのWebリング

稲沢市祖父江町の銀杏をはじめとした四季の味わいの織りなす名産物・特産品が集う当地のショッピングポータル「そぶえシンフォニア」です。ホタル米もお求めいただけます。
リアルをロールプレイしよう!


・水田魚道とゆりかご田んぼ

私達がそう名付けたのは、この稲沢市祖父江町の地が生命の巣立ちのまさしく楽園であって欲しいという願いから。愛知県の要請により、「里地里山里海生物多様性啓発事業」として、水田地域の生物多様性を保全する「水田魚道」を牧川南部浄化センター脇の排水路と田圃を結んで設置しました。さまざまな生態系を観察することができます。

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・ホタルの生息調査

祖父江の自生ヘイケボタルの生息調査

稲沢市祖父江町内の数十箇所の地区について、ホタルの形態別生息場所数の変化、水田の取水口の方角とホタルの発生数の関係、水田の取水口の方角とホタルの発生する畦の向きの関係、そして、ホタルの生息が途絶えたエリアではその消失の原因分類を考察しています。

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・水質・底生生物調査

水質・底生生物調査

稲沢市祖父江町は、農業用水路232km、排水路123kmによって、町内全域を縦横に水路が張り巡らされています。このうち、宮田用水の水質レベルは木曾川と同質と予備調査で確認したので、対象を排水路に絞りました。調査目的は、①ホタル生息域の実態調査、②下水道整備後(農業基盤整備事業地域を含む)の追跡調査の二つです。

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・畔の草刈り活動

畔の草刈り活動

除草剤による畦の土壌が貧相になってしまうことは、ホタルの生態サイクル(幼虫→蛹→成虫)を考える上で非常に深刻な問題です。そのため、重要拠点を拠点を抽出し、地主様やオペレーターさん達のご理解・ご協議の上、年間計画(別表)を作成し、ボランティアで畦の草刈り活動を行っています。

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・出張環境教室

出張環境教室

稲沢市内の各小学校や中学校、高等学校にて「出前授業」を開いています。 生徒さんにこの地区の、自然を守る大切さを考えてもらえたらと思っているからです。 年々少なくなっている祖父江のホタルですが、絶滅したらおしまいです。 ご希望があれば、学校まで出かけていきます。もしよろければ、お問合せください。

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・自然観察会

自然観察会

予約も、会費も要りません。(自然を愛する気持ちが大切です)駐車場で立っているひとに、「観察会ですか?」と声を掛けてみてください。 「指導員」が居ますので、この地域の予期しない発見が楽しめます。お子様とご一緒に、お友達どうし、またはお一人でもお気軽に参加してください。

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・ホタルの観察会

ホタルの観察会

年に一度、6月の下旬ごろに、ホタルの観察会を開いています。祖父江のホタルを観察して、自然を守る大切さを考えてもらえたらと思っています。 年々少なくなっている祖父江のホタルですが、遠方より来ていただく方々にも 気持ちよく観察していただけるよう、「定員」を設けて実施しています。 是非ご参加ください。

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・祖父江イチョウまつり出展

祖父江イチョウまつり出展

私達の活動を知ってもらうため、祖父江町のイチョウ祭りに出展しています。毎年、11月の下旬に行われます。 もしよろければ、ご参加ください。  

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